おもいで話

昔々、わたしはとあるお洋服屋さんで販売のお仕事をしていました

子ども服売り場の担当で、
1日のほとんどはお掃除とおたたみ作業…

なぜならお客さんに無視されてしまうことが怖く、
全くお声がけができなかったからです

1無視1泣き

販売員とは名ばかりで、実際はただの置物だったのです

そのお店は大きな商業施設の一角にありましたが、
売り場は広く、スタッフも日に20人程おりました

バックヤードの扉には棒グラフがあり、
売る人は扉を突き抜ける勢いでして、
もちのろんで私はいつもビリかビリから2番目

なんの役にも立てず、いや立とうせず、
とても短い期間でしたが、わたしは退職したのでした

最終日、米1合分でできたおにぎりがうまい居酒屋でみんながお別れ会を開いてくれました

会なんて開いてもらうほどのことをできていなかったのに、みんななんて優しいのだろう…

あんな短い期間しかいなかったのに記憶は濃い

40万円のお取り置きをして一生買いに来なかったおばさん、
今何をしているのかな…

昔の写真を漁ってて思い出したお話です

頂いたお中元がバウムクーヘンで爆上げや!!